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英語テープ起こしの賢い使い方

10 Mar 2016

正確なテープ起こしのために~6つのよくある失敗~

カテゴリー: テープ起こし会社の選び方

正確なテープ起こしのために~6つのよくある失敗~

正確なテープ起こしには、熟練のテープ起こし作業者の注意力が必要です。ボックスタブでは、2名の担当者が一組になって作業を行います。一名がテープ起こしを行った後に、別のもう一名が音源を再度頭から聞き直し、一人目の作業者が聞き取れなかった部分を中心に穴埋めしていきます。すでに書き起こされている部分については、正しく聞き取れているかチェックします。このように2名で対応することにより、正確な原稿の作成に努めています。

しかし、もともとの音声・動画ファイルの質が悪い場合には、作業者がいかに努力しても、テープ起こしの質は上がりません。このように、熟練の作業者によって本来なら円滑に進むはずのテープ起こしが、きわめて困難なものになってしまうケースがよくあります。

よくある失敗を以下にまとめました。

性能の低い機材を使う:
法律や医療に関する内容のテープ起こしや、学術的内容のテープ起こしを行う場合、専門用語に対応することになりますが、古いカセットレコーダーで録音した場合、専門用語はかなり聞き取りにくくなってしまいます。録音機材にかける費用を節約したつもりが、そのせいでテープ起こしが不正確になったり仕上がりが遅れたりと、かえって高くつきかねません。

録音状態を確認し忘れる:
録音状態が悪すぎると、テープ起こしはできません。たとえば録音開始時に音量を確認しなかったために、ほとんど聞こえないような録音になることがあります。テープ起こしの経験がどんなに豊富でも、このような録音への対応はやはり困難です。

理解の助けになる資料を提供しない:
複雑な内容のテープ起こしについては、専門用語や略語を理解する助けとなる適切な資料の提供をお願いいたします。もちろん内容について知識のある者がテープ起こしを行いますが、社内用語など、広く使われていない用語については、資料が必要なことがあります。担当者が独自に調べるだけでは限界があります。

短すぎる納期で依頼する:
録音状態が悪いファイルを、補足資料なく、短時間で作業すれば、仕上がりの質はどうしても落ちます。不明瞭な箇所を何度も繰り返し聞き取る、などの丁寧な作業ができないからです。納期の短縮は、仕上がりの正確さが犠牲になってしまうことをご理解ください。

明確な指示がない:
テープ起こしには様々な形態があります。ほとんどのテープ起こし会社が標準としているのは、話されたことをそのまま文字にするテープ起こしです。文章の校正・編集・要約など、それ以上のことを行う場合には、追加料金がかかります。テープ起こし後の原稿の用途に基づく明確な指示をいただければと思います。

価格の安さだけで選ぶ:
割引のご要望をいただくことがありますが、料金を下げるために費用を削減すると、品質がどうしても犠牲になります。なぜなら、本来は2名体制で対応するところを、費用を削るために一名体制にするなどしてコストを抑えるしかなく、品質管理体制が揺らいでしまうからです。安い会社は品質も「それなり」であることをご理解ください。

どんなテープ起こしでも、一番大切なものは正確さです。しかし、それも、録音状態の良い音声・動画ファイルが、きちんとした品質管理のもとで行われてこそ、実現可能なのです。たとえば医療分野のテープ起こしにおいて、万が一不正確な記述があれば、命に関わる重大な結果をもたらしかねません。ぜひ、テープ起こしの正確さを担保するために、お客様にもご協力をいただければと思います。



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